自尊心から自己受容へ
適応とつながるような自己への肯定的な態度としては伝統的に自尊心が重視されてきた。
自尊心は、自己愛や収入や競争心と相関があるのに対して、自己への慈しみはそれらとの相関はみられなかった。
さらに、自己への慈しみは、自尊心の安定と関連がみられた。(Neff & Vonk 2009)
このように、これまで心理学で知られていた自尊心は、他者への優越や競争心など必ずしも適応的ではない要素も含んでいる。

杉浦「マインドフルネスの心理学的基礎」貝谷・熊野・越川 編著『マインドフルネス—基礎と臨床—』日本評論社
これまで多くの精神疾患からの回復に必要だと考えられてきた「自尊心」、
つまり「自己肯定感(主体が自己対象を肯定すること)」は
他者との比較や自己に対する評価に基づく認知の仕方であり、
「必ずしも適応的ではない」との一文を読んでかなりビックリしました。

折しも臨床精神医学という雑誌で「自己受容・肯定感と精神科臨床
の特集が組まれていましたので読んでみました。

全文はこちら右 自尊心から自己受容へ

| http://www.ipt-clinic.com/blog/index.php?e=273 |
| 対人関係療法 | 07:08 AM | comments (x) | trackback (0) |
対人関係療法で「気づき(アウェアネス)」を培う
アルバイト先で、リーダーにヘンに思われるんじゃないかとすごく気を遣って、アルバイトが終わるとヘトヘトに疲れていました。
帰るときに過食したくなったんですけど、帰ってから母に話を聞いてもらおうと、がまんして帰りました。
うちに帰ると母は電話中で、誰かと楽しそうに話していました。
私がこんなに疲れていて、過食したくなっているのがわかったはずなのに、私をちらりと見ただけで、電話を切ろうともせず、おかえりも言ってくれませんでした。
私はすごくイライラしました。
こんなに頑張ったのにわかってもらえてないと、見放されたような悲しい気持ちになって、家中のものを全部食べてやる!と決めて、キッチンに入りました。

そこで目が覚めました。
この夢と同じような状況は、過食症の人ではよく起きますよね。
さて、この夢から覚めたときに過食をする人はどのくらいいるでしょうか?

「だって夢なんだから現実とは違います。過食なんてしません。」
と多くの人が答えますよね。
では、夢の体験と、現実の体験は何が違うのでしょう?

全文はこちら右 対人関係療法で「気づき(アウェアネス)」を培う

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| 対人関係療法 | 05:01 AM | comments (x) | trackback (0) |
「協調性(社会脳)」の脳科学
秋のシルバーウィーク直前なので、軽い読み物を。

愛着(アタッチメント)は安心感・安全感の土台だけでなく
脳の機能発達にも大きな影響をおよぼすことがわかっています。

たとえば、生理欲求が十分に満たされていても
関係欲求が満たされないと脳の活性は上がらないのです。
苦しみや困難に向き合う強さを支えてくれる対人関係は
クロニンジャーの「協調性(対人志向性)」で表されます。

健常者に、幸せな表情(ポジティブ条件)と
悲しみや怒りの表情(ネガティブ条件)を見せると
ネガティブ条件で左の「扁桃体」が活性化することが知られています。

「扁桃体」は価値判断や情動にかかわる「社会脳」の中心とされており、
自制や計画にかかわる領域、価値判断や情動にかかわる領域や
自分の行動に誤りがないかをチェックし修正する領域とつながっており
さまざまな情動、感情のネットワークの中心でもあるのです。

全文はこちら右 「協調性(社会脳)」の脳科学

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| 対人関係療法 | 04:44 AM | comments (x) | trackback (1) |
過食症の対人関係療法であつかう「対人関係の欠如」
食べ物と他者はよく似ている。なぜならそれらはふたつとも、人間にとって怖いからである。
食べることも、他者と交わることも、自らの境界の内部に外部を招き入れること、つまりそうすることで自らの内部に何らかの「ゆらぎ」を生じさせる点で同じである。
そのゆらぎは自らにとって心地よいこともあるが、一方それは凶器となり、自らをひどく傷つけることもある。
どちらに転ぶかわからないからこそ、食べ物と他者は、自己と外界の区別ができる人間にとって本質的に怖い。

磯野真穂『なぜふつうに食べられないのか 拒食と過食の文化人類学』春秋社
「自らの境界の内側に外部を招き入れること」を
対人関係療法では「境界線」とか「敷地」という考え方で
治療目標の1つにも挙げていますよね

全文はこちら右 過食症の対人関係療法であつかう「対人関係の欠如」

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| 対人関係療法 | 05:21 AM | comments (x) | trackback (0) |
過食症の対人関係療法での問題領域の考え方
水島先生は『拒食症・過食症を対人関係療法で治す』の中で
なお、摂食障害に対する実際の治療でもっとも多く出会うのは「対人関係上の役割をめぐる不和」、次に多いのが「役割の変化」です。
残りの二つはぐっと少なくなりますので、ここでは省略します。

水島広子『拒食症・過食症を対人関係療法で治す』紀伊國屋書店
と書いておられます。

全文はこちら右 過食症の対人関係療法での問題領域の考え方

| http://www.ipt-clinic.com/blog/index.php?e=210 |
| 対人関係療法 | 06:11 AM | comments (x) | trackback (0) |
過食症の対人関係療法に「自覚の力」を応用する
対人関係療法での感情とのつきあい方』で
マーク・エプスタインの本から引用し
「なじみのあるひどく不快な感覚」とともにいても
同一化することなく、過ぎ去るのを見守るだけの
「自覚の強さ(アウェアネス)」が
「精神的に楽になる」と「食行動が正常化」する間にある
ギャップを埋めるプロセスであることを書きました。

エプスタインは前回の引用に続いて
全文はこちら右 過食症の対人関係療法に「自覚の力」を応用する

| http://www.ipt-clinic.com/blog/index.php?e=208 |
| 対人関係療法 | 05:00 AM | comments (x) | trackback (0) |
「過食症」の「傷つき体験(プチ・トラウマ)」を対人関係療法でなおす
過食症の対人関係療法で取り組んでいく課題は
○自分の気持ちをよく振り返り、言葉にしてみる
○自分のまわりの状況(特に対人関係に関するもの)に変化を起こすよう試みる
というシンプルなものです。

つまり
過食を治していくためには、怒りや罪悪感をできるだけ抱え込まないようにすること、やたらと自分を責める習慣を変えていくこと、また不安があるときはまわりの人の助けを借りて解決していくこと、などが必要なのです。
水島広子『拒食症・過食症を対人関係療法で治す』紀伊國屋書店
などの自分自身で取り組んでいく課題である
「怒りや罪悪感を抱え込まない」「自分を責める習慣を変える」
というメンタライジングやマインドフルネスについては
対人関係療法で「過食」に焦点を当てないもう一つの理由』で
「心の姿勢」ということで説明しましたよね。

全文はこちら右 「過食症」の「傷つき体験(プチ・トラウマ)」を対人関係療法でなおす

| http://www.ipt-clinic.com/blog/index.php?e=201 |
| 対人関係療法 | 04:53 AM | comments (x) | trackback (x) |
過食症は適切な治療をすれば良くなる病気です
摂食障害は治らない」と医療機関で言われ
対人関係療法による治療を求めて
三田こころの健康クリニックを受診される方が多いのです。

摂食障害の経過と予後』で触れたように
たしかに一般の精神科外来での摂食障害の寛解率は
12年で3%に満たず
、治りにくい病気という印象があります。
摂食障害は心の病気ですから
ほとんどの精神科外来のように薬を投与するだけでは良くなりません

しかし、適切な治療をすれば良くなる病気なのです。

全文はこちら右 過食症は適切な治療をすれば良くなる病気です

| http://www.ipt-clinic.com/blog/index.php?e=185 |
| 対人関係療法 | 06:23 AM | comments (x) | trackback (0) |
最近の摂食障害
最近では、摂食障害の対人関係療法による治療を希望され
三田こころの健康クリニックを受診される人たちの傾向が
ずいぶん変わってきたという印象を持っています。

ダイエットをきっかけにBMI: 18を割り込むような
拒食症/神経性やせ症」を発症し、
飢餓状態からの「大食」に引き続き、
「過食」と自己誘発嘔吐をともなう
過食・嘔吐を伴う拒食症/神経性過食症」から
体重が徐々に戻り「嘔吐を伴う過食症/神経性過食症」という
典型的な摂食障害の病像推移を示す人が少なくなりました。

全文はこちら右 最近の摂食障害

| http://www.ipt-clinic.com/blog/index.php?e=171 |
| 対人関係療法 | 05:26 AM | comments (x) | trackback (0) |
対人関係療法でみていく「元々、どんな人だったのか?」
「生活史をくわしくとるな。それはわかってもどうせ変わらないのだから。」
という言葉を発する精神科医の存在に
吉松先生は嘆き失望されたことが論文に書かれていました。

水島先生も
IPT(対人関係療法)は「現在の」対人関係に焦点を当てる、パーソナリティは治療の焦点としない、というところにとらわれるあまり、過去の人間関係の聴取やパーソナリティを軽視する治療者がいる。
たしかにIPT(対人関係療法)は現在の対人関係に焦点を当てることが重要な特徴であるが、そのことは、過去の対人関係療法についての情報を軽視することとは異なる。

水島広子「うつの対人関係療法の正しい理解」こころの科学 117: 41-44, 2014, 日本評論社
と述べておられます。

全文はこちら右 対人関係療法でみていく「元々、どんな人だったのか?」

| http://www.ipt-clinic.com/blog/index.php?e=168 |
| 対人関係療法 | 05:42 AM | comments (x) | trackback (0) |
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